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ちょいと前から気になっていた漫画作品。
私が生まれる前の作品みたいだけど、「古っ!」って感じは正直なかったかも…。

日舞の世界が舞台で、主人公は美少年・由利。名前も女の子みたいで可愛いですね。
由利にはそっくりな双子の姉・雪絵がいた。
千曲(ちくま)流の家元は代々女性が継ぐことになっている。
雪絵は才能に溢れ、次期家元候補。
一方、由利には才能がなく、母親・多寿子からも冷たく当たられていた。
父親はというと、千曲の家に生まれながら男である自分は家元を継げない為、種馬のような存在に不満を抱き、結婚前から余所に女を作る始末。
勿論、家族に対しての愛情はカケラもない。
しかし、そんな夫を愛してしまったが故に苦しむ妻。

「師匠(せんせい)…あれでは奥様がお気の毒です」
と、意見する青年・澄夫。
まぁ、この青年が旦那様とデキてるわけです。

親のいないおまえが師範代をやっていられるのは俺のお陰なのだと言う旦那様。
「手とり足とり一からたたきこんでやったのは一体誰なんだ…?ん?」
「…お許しください、師匠…」
なんてエロいやりとりなんでございましょう!
アッチの方もコッチの方も、まさに手とり足とりたたきこまれたのでしょう、お師匠様に逆らえない澄夫。
アブナイ師弟愛でございます。
そして、このアブナイ旦那様が事故で亡くなられてしまうのです。
知らせを聞いた多寿子が急いでかけつけると、そこには愛人の川原茂子が!
「お父さん!」病室に少女が飛びこんできます。
なんと夫は愛人の間に子供まで作っていたのです!
愛人の娘・よし子にもそれなりの実力があったのでしょう、幹部の中にはよし子をかつぎあげる人達も…
「負けるものですか!!」ハンカチーフを引き千切る奥様!馬鹿力…!

自分の娘を次期家元にする為に、一層、雪絵に稽古をつける多寿子。
一方の由利には、才能がないし男だから稽古をしなくてもいいと言う。
澄夫はそんな由利を慰め、稽古を見てくれる。

お忍びで入った温習会で愛人の娘・よし子の踊りを見る多寿子。
亡き夫にそっくりな踊り方に、自分の子供達には稽古をつけてくれなかった夫が…!と、より闘志を燃やす。
そして、家元候補の実力が試される雪絵の発表会。
雪絵は堂々と踊り、人々の賞賛を浴びる。
弟の由利も踊るが、これが逆じゃなくて良かった、どう見ても家元の器じゃない、と言われてしまう。

ある夜、雪絵が心不全で急逝。
ここからが由利の波瀾の人生の幕開けでございます。
「あんな女の娘にわたせるものか…死んだってわたさないっ!」
そう、多寿子は由利を死んだ雪絵として仕立て上げるのです。
湯ヶ原の別荘で澄夫に由利を犯せと脅す奥様。
実は多寿子、夫と澄夫の関係を知っていたのであります。
アレ?澄夫ってネコじゃなかったの?などと思ったのですが、そこは、まぁ…。
だって、旦那様が実はネコだったとかだったらちょっと、アレでしょ?私はそれもありだと思うけど…
ちなみに、この時、由利は12歳です。
ここで「そんな少年に?!」と思ってはいけません、昔、男娼は12くらいで水揚げしたようでございます。
客を取る前から慣れる為にいろいろしていたそうなので、12で早い、なんてことはないのです。
今の時代だとアレですけれども…。

さて、下手くそな由利に鬼のような特訓をする多寿子。
由利が失敗する度に鞭で打つ。
澄夫は止めに入るが、多寿子は由利を雪絵として接する。
今まで冷たかった母親が優しくしてくれる、身代わりであることは分かっていても、由利にはそれが嬉しかった。

誰かと電話をする多寿子。
それを盗み聞きした澄夫は、相手があのかかりつけの医者・竹内だと知る。
「せめてそれだけでも取っていただければ」
「取る…?何を…?まさか…」
そう!そのまさかなのでございます!
由利のナニを取っちゃうんですね~オソロシイ!

その夜、布団の中で、何か起こる前に由利を連れて逃げようかと考える澄夫。
その澄夫の耳に由利の叫び声が…!
駆けつけるとそこには瓶を持った奥様が…。
多寿子の手から落ちた瓶のラベルには“H2SO4”…つまり“酸”
急いで部屋のドアを開けるとそこには嫌な臭いが立ち込めていたのです。

時は経って、由利は高校生。美しく成長します。
男であると知られるのを恐れ、体育の授業に出ない由利。
それを不審に思ったクラスメートに服を脱がされそうになる。
由利の醜い背中の火傷があらわになると、クラスメート達は悲鳴をあげて逃げて行ってしまう。
この傷は多寿子がつけたもの。
用意周到な母は、これを先生に見せ、他の生徒に気付かれないよう、特別にはからってもらっていたのです。

夜、由利の悲鳴に多寿子は澄夫を由利のもとに呼ぶ。
錯乱する由利を接吻で正気に戻す澄夫。なんか王子様みたいね。
泣く由利を澄夫は優しく抱きしめるのでありました。

由利はなぜか澄夫に冷たく当たるようになります。
澄夫に由利との結婚を申し込む多寿子。
だが、その申し出を澄夫は断る。
そして、今度の千曲の舞踊会に愛人の娘・よし子も出ることになった。
この舞踊会でついに家元が決まる。
不安そうな表情の由利に多寿子は自分の恨みを晴らすよう迫った。

由利が家元を襲名したら千曲の家を出ようと決意する澄夫。
その夜、澄夫は由利の影を障子越しに見る。
剃刀のようなもので手首を切ろうとする由利…澄夫は部屋に飛び込み、必死に由利を止める。
ここでの由利の悲痛な叫びにホロリときました。
二人は揉み合って、由利の持っていた剃刀が澄夫の顔を傷つけてしまう。
それで由利は我に返り、泣きながら謝る。
自殺を図ろうとした理由を尋ねる澄夫に、由利は苦しく辛い思いを告白する。
そして由利は澄夫の前で着物を脱ぎ、裸になる。
女でも男でもない体でみんなを騙して一人で生きていく勇気はないと由利は泣く。
ん?乳もあるし、ナニも取ったし、見た目は女なんじゃないの?
どうなんでしょ?
えーっと、それで…一生あなたさまのおそばにおります!
澄夫は泣きながら許しを請います。
そして、二人はすれ違っていたことに気付き、めでたく結ばれます。

舞踊会当日、由利は堂々と舞い、みごと8代目家元を襲名するのでありました。


と、いうのがあらすじでございます。
私は「岸裕子の世界」という200Pちょっとの7作品が収録されている本で読んだのですが、他は結構ハッピーエンドじゃなかったりなんだり…。
澄夫と旦那様の話のネームを半分程描いてあるらしく…世に送り出されてるなら読んでみたい!

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